急ぎ足でリペイント・ザ・メモリーをクリアしてきた。SSR武器の見た目がすごい好みなんだけどこれ…。途中で攻殻機動隊やまどマギのとあるネタを髣髴とさせられたし、かなり良かった…こういうシナリオを待ってた…すごく良い…。
ちょっとストーリー中で気になったことがあるので調べてみた。ネタバレにもなるので折りたたんでおく。
まずモルフェとヴェトル。
モルフェはストーリー中でモルペウスとも呼ばれる。ここから漂う圧倒的ギリシャ語感。しかもどこかで聞いたことがある。思いだしたのは「モルフェウスの領域」だ。そういや昔読んだことがあった。あれも確か凍眠八則が「モルフェウス・プリンシパル」とか呼ばれていたな…と。
今一度調べてみると、morpheは形や構造を意味する言葉で、これを語源としているのがモルペウス。Morpheusはギリシア神話に登場する夢の神で、眠りの神ヒュノプスの息子でもある。しかも母上がニュクス。
ヴェトルはどうかというと、アイスランド語で冬を意味する単語で、vetrと綴る。耳にするとすれば、北欧神話の「フィンブルの冬」、即ちフィンブルヴェトルだったりするんじゃなかろうか。ラグナロクの前に訪れるとされるもの。一応偽名ではあったんだろうけれど、眠りが死や冬を連想させるのは確かに頷ける。
ヴェトルの正体、オネイロスというのは、夢の支配者たち、という意味合いとなる。夢を意味するoneiroiの複数形なのがミソで、夢を分担して司っているもののなかに、前述のモルペウスやイケロス(バクみたいな見た目の中ボス、雑魚戦に出てくるときはポベートールという名前だけれど、これはイケロスの別名)がいる。
他にもラトルギミックというけたいな見た目の敵が出てくるけれど、これは…これは…なんだろうな…。マジック用語にラトル・ギミックというのがあるけれど、調べることはなかった。
…で、調べてみると。ラトルは赤ちゃん向けのオモチャのことらしい。確かに言われてみれば…それっぽい…。
こういうの。一回そう思うとそれにしか見えなくなる不思議。
あとはオネイロスなんだけれど、顔がなくて後ろになにか咲いているあのデザイン。
星晶獣って司る力の「象徴」が形となったデザインが多いけれど、このオネイロス、めちゃくちゃイヌカレー感、というか、もっと言うならホムリリィみたいな、そんなものを彷彿とさせられる。抜け落ちたみたいに顔がないのが何よりぞっとする。
そしてちょっとデザインで面白かったのが、彼女の髪から生えている赤い花。これ、ケシの花だろう。黒い花芯もそうだし、なによりケシから生成するアヘン、もっと言うならそこから抽出されるモルヒネは、モルペウスにちなんで名前を付けられたのだから。スカートの下のソファのようなそれも、たぶんケシの花をモチーフにしているんだろう。ちなみに、モルヒネは副作用の中に眠気があったりする。
もっと小ネタが潜んでいそうだし、このシナリオは少ない登場人物で上手く回しているというか、劇的な転換点を持つというか、ボリュームに比べて情報量がとっても多くて面白い、というのがいい。めちゃくちゃ面白かったです…。